君に愛を



しばらく風に当たったあと よくある石畳に足を休めたら

スカートの上に瞳を閉じた老いた白猫が身を寄せました


そのときはまるで時が止まったようで

確かに動く風たちの中に

遠い記憶を見つけたりしたのです


こんなことを幸せって呼ぶんだろうな

こんな幸せをみんな知っていたんだろうな

今まで見逃してたんだろうな



猫の耳にはきっと理由も忘れたような古い傷が残ってて

なでれば抜けてしまうような柔らかな毛並みが風に揺れました


その傷はまるで恋をしていたときの

優しい思い出のようで

少しだけうらやましく思ったのです


こんな恋が夜空に光ってるんだろうな

どんな痛みもみんな忘れてしまうような

幸せな日々があったんだろうな



小一時間ほどの夕暮れのあとで突然彼は目を開きました

爪あとに僅かなぬくもりを残し さよならもいわずに去りました


その痛みはまるで夢で見たような

甘さや苦さとは違って

心の中に居座り続けているのです


こんな愛をいつか君に渡せるかな

こんなあたしをいつか君に渡せるかな

優しい白い猫のような

愛を君に渡せるかな




真幸
2005年09月26日(月) 23時33分59秒 公開
■この作品の著作権は真幸さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
文化祭が終わり自主休業中の真幸です。
白い猫のモデルは「ミルク」のところで紹介した『しゃも』ちゃんです。
実際に乗っかってきて座布団にされていたときに思ったことをつらつらと書き綴ったので
まとまりないかも・・・(汗)
ともあれ、読んでくれた方ありがとうございました。(長いのに; 感想くださいな♪

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MsBXzuoVaWm yooqnatslmp ■2014年02月07日(金) 03時50分38秒
☆みゆ→いい詩ですかぁ。ありがとうです。いやぁ、文化祭は楽しかったですよ♪みゆもお疲れ様^^ ★合瀬さん→しゃもはすごく人になれてるからホント何やっても大丈夫です。すっごい可愛い!!そんな気持ちで書いたので幸せな詞になったのかな。ありがとうございます♪ 真幸 ■2005年09月30日(金) 18時32分31秒
素敵だなぁ〜。。しゃもちゃんも真幸さんだから乗っかってきたのかも(笑)幸せな気持ちが伝わってきました^^「こんな恋が夜空に〜幸せな日々があったんだろうな」ここ好きです。 合瀬 ■2005年09月30日(金) 13時14分32秒
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